秋の堤防で狙える魚で美味しいと言えばやっぱ「カワハギ」ですよね。
秋になると肝がパンパンに蓄えられ、肝を醤油にあえて食べるカワハギの刺身は魚料理の中でもトップクラスに美味しいです!
今までカワハギを追い求めいろんな仕掛けを試して、最近やっと安定した釣果を出せるようになったので、今回はそのメモがてら、カワハギ攻略法を書き残しておこうかと思います!
今回は、カワハギ釣りでもっともシンプルな「胴付き仕掛け」を解説します!
※この記事は個人の考えや経験を大いに反映させていますので、その点はご了承ください。
オススメの胴付き仕掛け
カワハギ釣りは引っ掛け釣りや投げ釣りなど色々ありますが、今回はもっとも簡単な「胴付き仕掛け」を解説していきます。
同付き仕掛けとは、複数の針が付いた仕掛けに下オモリを取り付け、エサを真下に落として釣る仕掛けのことです!
投げて巻く「横の釣り」ではなく、落として巻く「縦の釣り」となります。
壁際に付いている堤防のカワハギを釣るのに最適な仕掛けと言えます!
カワハギは針の選定が大事
仕掛けは市販のものを使用しますが、カワハギの仕掛け選びで大事なのは「針」です!
カワハギはエサ取り名人と言われるほど、エサを取るのが上手で専用の針でないとまず口に掛かりません。
針はフトコロ(針先と軸の間の事)の広い「ハゲ針」を使用するのが掛かりよくて釣果アップにつながります。
そして針のサイズは3号~3.5号が掛けやすいのでおすすめです。
オーナーのツインカワハギが最強
仕掛けはとくにこだわりがなければ「オーナーのツインカワハギ」を使いましょう。
1本のハリスに2本の針が付いている為、針が掛かりがよく、極短ハリスによって合わせのレスポンスが良いのが特徴です。
合わせるのが難しいカワハギ釣りですが、この仕掛けなら初心者の方でも上手く釣れると思います。
まずはこの仕掛けでカワハギ釣りに慣れてから、自分好みの仕掛けを買うなり自作するなりしましょう!
サイズはSS、S、M、Lなど複数ありますが、Sを買っておけば間違いありません。L以上は大物狙いで使うため堤防釣りでは出番は少ないでしょう。
オモリは水深に合わせてナス型オモリを持っていく
胴付き仕掛けは市販の仕掛けの下に任意の重さのオモリを付けるのですが、このオモリは行くポイントの水深や波の強さに合わせて選びましょう。
堤防では2号~8号あたりのナス型オモリを持っていればほとんどの状況に対応できるので、3号・5号・8号など数種類持っていくことをオススメします。
堤防カワハギ釣りにおすすめのタックル
リールは3000番以下で、ロッドは長すぎずティップ(竿先)が柔らかいものがオススメです。
カワハギはアタリが繊細なので、専用のロッド+ベイトリールが一番良いですが、専用じゃないと釣れないという事はないのでこだわる必要はありません。
手持ちの竿とリールで最も軽量の物を使いましょう!
僕は鱒レンジャーというグラスロッドにダイワの2000番のリールを付けてカワハギを釣っています。
ラインはPEラインの方がアタリが分かりやすいですが、ナイロンでも十分です。
ナイロンなら2号、PEは0.8号あたりを巻いておきましょう。
カワハギ釣りに最適なエサは「アサリのむき身」と「オキアミ」
結論から言うとカワハギ釣りに持っていくべきエサは「アサリのむき身」と「オキアミ」です!
なぜこの2つなのか?そしてなぜ2種類持っていくべきなのか?それぞれ解説していきます。
最強のエサは「アサリのむき身」
カワハギは肉食なのでアオイソメなどの虫エサやアミエビでも釣れるのですが、最強は「アサリのむき身」です!
というのも、アミエビや虫エサはスズメダイなどの餌取りの猛攻にあってしまいますが、アサリだと大きいせいかスズメダイのヒット率が激減します。
また、アサリのむき身はスーパーで安価に入手する事ができ、200円以内で2日分くらいのエサを確保できてしまいます。
エサ持ちも良く安価でカワハギをピンポイントで狙える最強のカワハギ専用エサです!
カワハギ特化の最強エサがアサリのむき身…!!
オキアミも持っていくべき理由
最強のエサは「アサリ」と書きましたが、予備として「オキアミ」も持っていくべきです。
というのもその日の状況やポイントによってアサリの食いつきが悪いときがあるからです。
恐らく、コマセが沢山まかれたポイントなどはカワハギの食気分がオキアミになっているからかなと推測します。
そういう日に釣れたカワハギの胃袋には大量のアミエビが入っていたりします。
実際に僕はアサリは食わないがオキアミは食べるという状況が過去に何度も経験しました。その経験からカワハギを釣りに行くときは必ずアサリにプラスしてオキアミを持っていくことにしています。
オキアミは刺し餌用のパックオキアミが保存もきいて便利ですよ!
基本はアサリで攻めて、悔いが悪かったらオキアミに変更するという作戦をとりましょう!パックのオキアミなら使わなくても持って帰って保存ができるので無駄がありません!
カワハギの堤防釣りに持っていくもの
それではここまでの内容も踏まえ、堤防カワハギ釣りに持っていくもののリストを確認しましょう!
- 竿とリール
- 胴付き仕掛け(予備も持っていきましょう)
- ナス型おもり
- アサリのむき身
- オキアミ
- 水汲みバケツ
- 魚つかみ
- ナイフまたはハサミ(血抜きに使用します)
- クーラーボックス
- 氷または保冷剤
- ウェットティッシュ
上記の物が最低限必要なものです。
水汲みバケツとハサミ(ナイフ)は、カワハギを美味しく持って帰るための血抜き作業に必要になるので、忘れずに持っていきましょうね。
アサリの汁で手が汚れるのでウェットティッシュもあれば気持ちよく釣りができます!
また、カワハギは鋭い角を持っていますので魚掴みがあると安心して取り扱う事ができます。
ポイント選び
さて、カワハギ釣りの準備ができたら次はポイント選びの説明です。
といっても、ある程度の水深があり砂地ならば比較的どこにでもいる魚なので、深く考える必要はありません。
ただし、カワハギは泳ぐのが下手なので流れがキツイ場所は避けるべきでしょう。
地元の釣果情報を参考に、自分が釣りをしやすいポイントをチョイスしましょう。オススメは水深があり流れが緩やかな岸壁です。
また、今回は堤防の壁際を狙う「胴付き仕掛け」を使うので、なるべくテトラ帯ではなく岸壁が多い堤防を選びましょう!
カワハギの釣り方
エサの付け方
アサリはそのまま使うには少し大きいので、2つに割ります。そして2つに割ったアサリをツイン針のそれぞれに刺すとアサリを効率よく消費する事ができます。
ただしエサの付け方に特に決まりはないので、1つのアサリに2本かけるなど気分によっていろいろ試してみましょう!
サミングしながら(糸を少しずつ出しながら)着底させる
カワハギはほとんどの場合、海底付近に居ついていますので、エサを海底まで届ける必要があります。
オモリが着底させるのですが、糸をフリーにして勢いよく沈めてしまうと、エサが外れてしまったり根が掛かりの原因となるので、指で糸の出を調整しながら少しずつ仕掛けを落としていきましょう。
ただし、あまりゆっくりと下ろし過ぎるとべラなどのゲストにエサを取られてしまうので、状況に応じてうまくライン操作をしましょう!
着底から少し巻き上げてアタリを待つ
オモリが海底に着いたら、ラインを少し巻き取り仕掛けを海底から少し浮かせてアタリを待ちます。
着底から少し巻き上げる理由ですが、巻き上げによりオモリを少し浮かすことで、下の図の左のようにラインがピンっと張ることができますよね。
ラインを張ることによって、カワハギの繊細なアタリが手元までしっかりと伝わってくるようになるし、合わせの動作が効率よく針に伝わるので針掛かりも良くなると僕は考えています。
ただし、カワハギが警戒して食いが渋い状況では、右のようにせラインに遊びを作ることでカワハギに違和感を与えることなく針を飲ます効果を狙う時もあります。
キホンは浮かしで状況によってテンションフリーにするなど使い分けましょう!
仕掛けを上下に動かす
アタリを待つ間は小刻みに仕掛けを上下に動かします。
というのも、本来カワハギは海底の砂をジェット噴射で吹き飛ばして虫エサを探して捕食しています。
つまり、カワハギの正しい捕食姿勢は45度に傾いている状態なんですね。
でも、カワハギはホバリングが得意なので水中で止まることができ、真横や上向きの姿勢でも捕食できてしまいます。実は、横の姿勢だとエサがなかなか口の中に入らずエサだけがとられる可能性が高いのです。
そこで、仕掛けを上下に動かすことによってホバリング時にエサを「食わせない」ようにし、45度での捕食を狙って針ごとエサ食べさせることができます。
カワハギを観察してみれば分かりますが、仕掛けを上下することでカワハギもそれに追従するように上下に向きを変えます。
カワハギの合わせ方
カワハギがエサを食べだしたら、竿に反応がありますのでここで合わせを入れます。
合わせは他の釣りのような思いっきりグッと竿を立てるのではなく、「ゆっくりと気づかれないように持ち上げる」のが僕が考えるコツです。
これに関しては、実際にやってみて感覚を掴んでみてください。水が透き通ているような状況なら、実際にカワハギがどのように動いているのか観察しながら合わせの練習をしてみると良いかもしれませんね!
ちなみに前述した45度の姿勢時食ってきた場合は高確率で針を掛けることに成功します。仕掛けを下に動かした時のあたりは小さく鋭い合わせを入れるといいかもしれませんね。
どちらにせよ、カワハギ釣りでは「合わせ」の瞬間がくるまで全集中しましょう!
カワハギに鬼合わせは厳禁!
カワハギが掛かったら慎重に抜き上げる
カワハギは針に掛かると結構暴れるので、乱暴に巻き上げるとフックアウトしてしまう可能性が高まります。
また歯が鋭いので、大型個体などで無理をすると針ごと切られてしまうこともあるので、ゆっくり慎重に抜き上げましょう。
カワハギのアタリがない場合は?
アタリがない場合は以下のことを試してみましょう
- タナ(狙う深さ)を変える
- マキエ(エサを撒く)をする
- 移動する
いつまで待ってもアタリがない、または別の魚ばっかりが釣れる場合はまずタナ(深さ)を1メートルほど変えてみましょう。
やり方は簡単で、着底からいつもより1メートル分多く巻き上げるだけです。このとき、大雑把にリール2回転=1メートルと考えてOKです!
アタリがあるまで少しずつタナを上げていきましょう。
それでもアタリがない場合は、エサを少し撒いて下のタナから探ってみましょう。
カワハギは海底にあるエサをついばむのが上手なので、エサにつられて周辺のカワハギが寄ってくるかもしれません。
そこまでして釣れない場合は周辺にカワハギがいない可能性がありますので、ポイントを移動するべきでしょう。
アタリはあるが針に掛からない場合は?
カワハギがいるのに釣れない場合は以下のことを試してみましょう。
- エサの付け方を工夫する
- 仕掛けを上下させエサを食わせないように焦らす
- オモリを着底させ、ラインを張らずに遊びを作る(テンションフリー)
- 針サイズを小さくする
カワハギはエサ取り名人と呼ばれるくらいエサだけを取るのが上手です。
針が掛からない場合にまず試し欲しいのが、エサの付け方の工夫です。エサを小さくちぎり、針と一体化させるようにして付けると針掛かりが良くなることがあります。
カワハギが見える場合は良く分かるのですが、カワハギは結構エサを追いかけてきます。
この習性を利用して、エサを上下させカワハギにエサを取らせないようにすることで焦らし、イラついたところで動きをピタッと止めて食わせるというパターンを狙います。
また、前述した通りテンションフリーでカワハギの警戒を解くというのも有効です。
最終手段は、針のサイズを落とすことです。これが一番確実で、釣果アップにつながる方法だと思いますが、仕掛け変更の手間とコストが掛かるので他の方法を試してからにしましょう!
カワハギの持ち帰り方
カワハギは肝がとても美味しい魚ですが、持ち帰り方を間違うと肝に血が回ってしまい、アンモニア臭によって肝がとても臭くなってしまい、生では食べられなくなります。
なのでしっかりと血抜きと冷やし込みをする必要があります。
カワハギが釣れた後の流れは以下の通りです。バケツで活かしておいて帰りにまとめて処理しても良いですし、釣れるたびに処理してもOK。好きな手順で血抜きしましょう。
1.ツノを除去しておく
見て分かる通りカワハギには、鋭いツノが1本あります。返しのようなものが付いており刺さると結構痛いです。
このツノが捌くときに指に刺さることが多々あるので、この時点でハサミでちょん切っちゃいましょう。
2.目の後ろにナイフを刺して脳締め
カワハギの目の後ろあたりにナイフを突き刺し、脳締め状態にします。
脳締めはしなくても血抜きはできますが、脳を破壊することで心臓を限界まで働かせることができ、動脈からより効率よく血を抜くことができます。
難しい場合はこの工程はスキップしても大丈夫です。
3.エラにナイフを刺し血を抜く
魚のエラは動脈となっており、そこを切断することで上手く血抜きをすることができます。
カワハギは他の魚と違ってエラ蓋が小さいのですが、ナイフを突き刺すことでエラを切断する事ができます。
この時、ナイフの刃をやや顔側に向けて突き刺さないと、肝が傷ついてしまうので気を付けてください!
4.海水を入れたバケツの中に入れて血が抜けるのを待つ
エラから血が出てきたら、海水を張ったバケツに放り込みましょう。こうすることで、スムーズに血を抜くことができます。
血が抜けるまでには数分かかるので、一旦放置し次のカワハギを狙いましょう!
同じ海水にどんどん新しいカワハギを入れても良いですが、海水が血で汚れてくる為に衛生的にも良くないので海水を入れ替えましょう。
5.血抜きが終わったらしっかりと冷やす
体色が白くなったり、血が止まったら血抜き完了です。
ここまできたら用意しておいたクーラーボックスの中にいれて家に帰るまでしっかりと冷やしましょう!
以上がカワハギの持ち帰り方です!
血抜きは少々めんどいですが、やらないと肝は本当に臭くて食べられません…
命を頂くのですから、出来るだけ美味しく食べてあげよう!
おわりに
ここまで読んで下さりありがとうございました!。
完璧に持ち帰ったカワハギは、肝を奇麗に取り出し刺身と一緒に食してみましょう!
その美味しすぎてびっくりする事間違いなし!
この記事は僕のカワハギ釣りに関する備忘録のようなものですが、少しでもカワハギ釣りを難しいと感じている方の参考になれば幸いです!